あぶり餅

西陣整体

2020年03月24日 23:54


今日はあぶり餅のお話しをしましょう


西陣を語るには外せない話題です

西陣のソウルフードとか云われてますが

この呼び方はどうでしょうか? 

如何なものかと思うのは私だけでしょうか?

このブログを読んで頂ければそう言えないと思いますよ

で、ご存知のとおり今宮神社東参道に向かい合って2軒ある


「かざりや」と「一和」であぶり餅が食べられますが

今宮神社参道の左に「一和」、右に「かざりや」という店がありますが

ちなみに左の「一和」は正しくは「一文字屋和助」と云います


2軒を比較しながらご紹介してみます

あ!まずは歴史から・・・

平安中期、一条天皇の子が疫病を患った時

疫除けの願いを込めてあぶり餅を供えたのが始まりで

これより今宮神社へ参拝した際は無病息災を祈り

あぶり餅を食べる風習となったそうです。

また、応仁の乱・飢饉の際、庶民に振舞われたと云われています

あぶり餅に関しては「一和」は「元祖・正本家」を名乗り


「かざりや」は「本家・根元」を名乗り相譲りません


ひょっとしたら、「本家本元」争いの元祖かもしれませんね

ですが、「一和」は長保2年(1000年)創業なので・・・

千年以上の歴史があり日本最古の和菓子屋とする説があります

また、店の奥に古い井戸があります。

衛生上の問題で現在は店内の別の井戸で

くみ上げた水を使っているそうです

一方の「かざりや」は創業して約400年とのこと

で、両家の間にはおもしろいといえば失礼ですが

暗黙の了解があります

たとえば・・・

・客引きは互いに中央の石畳には決して入らない
 (石畳は神様の通り道だからだそうです)

・あぶり餅はどちらの店も11本500円でメニューは他には一切無し
 (消費税が上がる度に値段を上げず本数で調整している)

・営業時間・定休日も同じく水曜日

・駐車場の台数も5台と同じなのである
 (6台の時もありました)

長年の競争の果てから見出された調和点なのでしょうね

で、あぶり餅の内容として

一口サイズのお餅を炭火であぶり

京都でお馴染みの甘い白味噌ダレが付いている

竹串は今宮神社に奉納された斎串(いぐし)です

サイズが小さい上に飽きのこない甘さなので

11本くらいでは少し物足りなさを感じさせますね

原料は、お餅・きな粉・白味噌と砂糖を合わせたタレで

搗きたてのお餅を親指くらいの大きさにちぎり

それにきな粉をまぶし細く切った二又の青竹に縫うように差します

それを炭火で軽く焦げ目がつくほど炙ったら

白味噌のたれに浸して出来上がりですが

一和では調理する作業は女性限定とされています

素朴極まりないお菓子で、両方のお店のお餅にさほどの違いも

無さそうなのですが、微妙な餅の搗き方や焼き加減

味噌たれの配合の仕方などで味わいは異なります

最も味に影響のある白味噌も、それぞれ違うお店のをお使いで

「一和」さんが本田味噌本店、一方の「かざりや」さんが石野味噌

どちらも京都では有名な白味噌のお店です

さて、どちらが美味い?と云われ一和派とかざりや派に

別れますますが、これは味覚に対しての好みであって

食べ比べてもそう変わりはありません(私見)

最近はよく店内が混雑しています

空いている方で食べるのを選択肢として一考ください

書き足らない箇所もありますが実際に食べられたら

あ~、ささやんがあんな事を言うとったなと

思い出して頂ければ幸いです。

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